たかな漬

高菜は、阿蘇の風土が
育てる高原野菜。

約5ヶ月をかけて、高菜を栽培します。10月に巻かれた種は、秋に芽を出し、冬の寒さに耐えて、春の訪れを感じる3月に収穫されます。
一般的な高菜は、茎を大きくするために、株を植えて大きくなったものを植え直して育てますが、阿蘇の高菜は畑に直接タネを蒔いて育てています。寒い山間部では、大きく成長しないため、種から育つ阿蘇の高菜は、茎が細く、葉が小さいのが特徴です。冬の寒さや雪に耐えうるために蓄えるエネルギーが、辛みを生み出し、いい高菜へと育ちます。
阿蘇の高菜めしが、葉を巻くのではなく、刻んで入れるのは、葉が小さく茎が細いからです。

肉の名産地は、
野菜の名産地
でもある。

たかな漬に使用する高菜は、菊池食品の無農薬の自家栽培。

阿蘇という雄大な自然と向き合うこと。
素晴らしい恩恵がたくさんあるが、それだけではない。
厳しい環境もある中で、人の知恵と工夫で、土壌を守り、いいものを受け継ぎながら、少しずつ変化していくことで、またいい食材を守っていくことができる。

ビニールハウスがなかった時代。この阿蘇の冬に耐えうる食材が、高菜だったことから、高菜の栽培が広がっていきました。阿蘇には昔から先輩農家たちの知恵と思いが息づいています。トラクターがなかった時代は牛や馬がトラクターの代わりになり、糞は、畑の肥料になります。そして、作った作物が牛や馬の餌になる。そういう自然の循環が阿蘇の草原を守ってきました。阿蘇は牛や馬がいるから、いい作物が育つと言ってもいいくらいです。そこに生きる生き物と共生し、その土地の気候と向き合うことで、その土地のいい食材が守られていく。肉の名産地が、野菜の名産地になる。全ての命は繋がっていると感じています。土は食材の美味しさの源ですが、ここでは、あえて違うところから土を持ってくるわけでもなく、その土地特有の性質にあった作物や育て方をしています。阿蘇は火山ですが、火山灰が入ると土壌は決していいものとは言えません。火山灰により、酸性になるからです。だから石灰をまいて中和させています。それを繰り返すことで、いい土壌を作ってきました。初めからいい土壌ではなく、農家の方々が代々、時間をかけて阿蘇と共に土壌を作り、守ってきました。いい水があり、牛や馬が伸び伸びと育つ環境があり、広大な敷地があり、山間部特有の気候があり、様々な食材が育まれてきました。阿蘇から受けるいろんな恵みは大きい。地元の人たちはそれを感じ、よく知っています。阿蘇の食材が美味しいのは、まず、生産者が阿蘇のことが大好きだからだと思います。だからこそ、阿蘇が食材の王国でもあると思っています。

阿蘇の農家が守ってきた土壌。10月に巻かれた種が芽を出している。

高菜を収穫して束にするのに使うビニールの紐。

からし高菜に使う唐辛子も自家栽培。

手折りと手織り。阿蘇の高菜の収穫と加工は手作業。

阿蘇のたかな漬の茎の食感は絶妙。手で折っているからこの断面になる。

阿蘇のたかな漬は、茎の細さが特徴。高菜の収穫は、手折りで行います。機械や道具を使わず、人の手でそのままポキッと、一つ一つ丁寧に手で折って収穫します。茎を触ると柔らかい部分が折れるところを教えてくれます。高菜を巻いて束ねますが、まるで手で編み込んだ手織りのようです。高菜がツヤツヤとしたべっこう色になるのは、漬ける時にウコンを入れているから。ウコンは、色を鮮やかにすること、香りをよくすること、そして、保存をよくするために使用しています。

年月をかけた
発酵力がたかな漬けに
深みをくれる。

たかな漬けは、体に優しい発酵食品。
絶妙な旨味と酸味が食欲を掻き立てます。

漬け床の深さは4m。その中に高菜を均等な大きさに広げて重ねていき、塩をまぶして漬け込んでいきます。漬け床が大きいため、漬物石も特大。人の手では到底動かせないので、クレーンで持ち上げて、重石にします。3月に漬け込んだものが約150日ほどかけて乳酸発酵し、たかな漬けができ上がります。最初に漬けむ時に上の方にある高菜も、重石をのせてずっと漬け込んでいるうちに下にさがっていきます。その際に高菜の漬け汁が出てくるので、外に漏れないように段差をつけてそれを防ぐように工夫しています。味付けは塩のみ。あとは、漬け床が年月をかけて培ってきた発酵微生物がいい高菜漬けへと仕上げます。発酵と重石の重さが、外から入ってくる空気を遮断し、高菜の酸化や腐敗を防いでいます。5月くらいに表面にポコポコと発酵の泡が出るのですが、それが、発酵微生物の生きている証です。表面にできる泡を一度綺麗に取り除き、その上に塩をふり、また乳酸発酵させていきます。不思議なことなのですが、高菜が発酵している時に、たくさんの微生物がいるのですが、最終的には一つしか残りません。自然が作り上げる力はすごいことだと感じます。

知恵と技術が自然のチカラと調和し、食卓へ。

DATA

菊池食品 熊本県阿蘇市

高菜の自家栽培から加工まで、受け継ぐ味を守りながら、新しい高菜の食べ方や組み合わせを提案する菊池食品。
積み重ねてきた製法で上質な阿蘇たかた漬を今日まで届けています。 

〒869-2224 熊本県阿蘇市蔵原854-4  TEL:0967-34-0301

http://www.kikuchishokuhin.co.jp

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